叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。
「お前ら全員が優夜ちゃん傷つけた自覚あんじゃねえの!?だからそうやって自分はなーんにも関係ねぇみたいなこと言ってんじゃねえのかよ!!!」
仁の言葉にみんなが押し黙る。
「俺だって、傷つけた自覚あるし……っ!」
前で泣きじゃくっているのが、暗闇の中でも声だけでわかる。
俺は眉間にシワを寄せて、ただ仁の言葉を聞いていた。
みんなが相沢に対して罪悪感を持っているから、罪をなすりつけ合う。
……みんな卑怯だ。
「今はそんなことよりもっ……優夜ちゃんの無事だけを祈ろうよ」
そう言うと仁は座った。
クラスメイトの誰もがそれを聞いて口を結ぶとうつむいた。
……そうだ。
今は相沢の命の無事だけを祈ろう。
生きてさえいれば、また、やりなおせる。
……希望は捨てない。
だから、生きててほしい。
大好きな相沢に、また、会いたいんだ……。