叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。
「ううん。どういたしまして」
笑顔、めっちゃ可愛い。
アメを嬉しそうに口に入れて喜ぶ姿は幼い妹とあんまり変わらない。
「あ、そだ。金城高校どこにあるか知らない?」
そうだ、学校を探してたの忘れてた。
あ、でも……。
彼女しゃべれないんだよね。
すると彼女は俺の心を察したかのように、カバンからノートを取り出して『知ってる。一緒に行こう』そう書いて見せてくれた。
こうやって人と会話するのか……。
「まじ?ありがとう。助かる」
俺が笑うと、彼女も笑った。
その笑顔に俺の心が少し反応したことに気づいた。
……?
首を傾げていると、こっちこっちと手を上下に動かして呼ぶ彼女の後を追った。