叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。
お、俺が?
『おねがい』
キラキラした笑顔を俺に向ける彼女を見ると断ることなんて到底できなくて。
…仕方ない。
相沢が、喜んでくれるなら。
「わかった。いいよ」
やったあ!と喜ぶ相沢にまた胸が温かさを帯びていった。…なんというかめちゃくちゃ癒される。
…可愛すぎて、俺、どうしよう…
そして俺たちは廊下の方から丸見えの席には座らずに、本棚の間に寄り添うように座り込んで絵本を開いた。
いつも眠れないと言う夏沙のために絵本を読んでいるんだけど…
相沢が相手だと変に緊張するな。
ペタンと女の子座りをして絵本を覗き込む相沢の愛らしい仕草に、胸を締め付けられる。
重なって距離も普段より数倍近くて。
…やべぇ、近い。
絵本に夢中で気づいてないけど、相沢の吐息が聞こえる。
肩も、触れ合っている。