アイアンノ?
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あの謎の告白(?)から2週間が経とうとしてる。
梶宮杏南(かじみや あんな)。
16歳。
高校生になってもうすぐ3ヶ月になる。
人と接するのがあんまり好きじゃない......っていうか得意じゃない。
いわゆる、“コミュ障” ってやつ。
別に人が嫌いな訳じゃない。
ただ、接し方がわからないだけ。
だからどうしても素っ気ない態度になってしまって、いつも自然と周りに人がいなくなる。
小さい頃からそうだから、16年も経った今、もう気にする程のことでもなくなった。
そんな “コミュ障” で、可愛げの欠片もない、教室の隅で目立たない生活をしていたあたしに人生初の彼氏なるものができたのは、さっきも言った通り、ほんの2週間前のこと。
多分、誰よりも驚いてるのはあたし自身なんじゃないかな。
だって、そんな出来事はあたしみたいなやつから最も遠い場所にあるような出来事だったから。
なんで?
なんで彼はあたしなんかを?
この疑問はあの日から今もなおいだき続けているけど、本人に聞くよりほかはないみたいで、もちろんそんなことコミュ障であるあたしが聞けるわけもなく、あたしはこの疑問はお蔵入りということで心の奥底で眠らせることにしたのだ。
あたしの“カレシ”
その人はあたしなんかとは縁のないような人だった。