君と私の初恋にっき


「あー。愛歌、愛しの彼氏クンが待ってるぞ?(  ̄▽ ̄)」
彼氏が出来たことはすぐに菜々に報告した。
友達だしね。
もちろん菜々は自分の事みたいに喜んでくれた。

「もー、菜々!冷やかしはよしてっ」
私も菜々にノッて冗談で怒ったフリをする。
こんな風にじゃれあうのも初めてで、本当に菜々は大切な親友なんだ。

「あ、じゃあそろそろ行くね!またね、菜々!」

私は天野君を待たせている事を思いだし、急いで帰る準備を済ませた。
「おぅ♪本当愛歌が羨ましいよ」
菜々は笑顔で私を見送ってくれた。

「ごめんねっ。待った…よね?」
顔の前で手を合わせて謝る。
「ははっ、大丈夫!帰ろうぜ、愛歌」
愛歌……
カレカノって普通はお互いに呼び捨てなんだよね。
でも…なんでだろ?
天野君に呼び捨てされても、ちっとも嬉しくないし、ドキッともしなかった。

「手…繋ご」
天野君は少し恥ずかしそうに顔を反らしながら手を出してきた。
「うん」
私はその手を握り返す。
なんだか天野君って、控えめに見えるけど、こういう時って結構積極的だよなぁ。
なんて考えながら二人でゆっくりゆっくり帰った。

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