デリヘル店長物語
電話を切ってからは仕事なんかまったく手につくはずはない俺は、やる気ゼロモード全開で事務処理をこなしていた。

時計を見ると19時を少し回っていた。

マネージャーに後を任せて、いそいそと仕事を切り上げて待ち合わせ場所に。

待つ事20分ほどすると上条店長がやってきた。

上等な3ピースのスーツに、トレードマークであった髪型は、当時とおなじビシッと決まったダックテールのままだった。

『とりあえずわ』

と、居酒屋で軽く腹ごしらえをして昔話に花を咲かせた。

自然と話題は仕事の話になり酒の力も手伝って、自分の目指す店舗の方向性を会社の規制により具現化出来ない苛立ちが口をついて出た。

上条店長は黙って俺の話を聞いてくれた。
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