SトロベリージャM
大地・・それが彼の名前。
実野里と大地は同い年で、家も隣同士だったので、家族ぐるみの付き合いだった。
好きだという感情に気付いたのは、4歳のときだった。
「みのり~。今日も大きな木の下で遊ぶの?」
少し茶色がかった、サラサラの短髪を風になびかせながら、大地が言った。
幼稚園が終わって、大地のお母さんの車で帰ってきたところだ。
行きは、実野里の母が担当している。
「うん!昨日はおままごとしたから、今日はみのり、お姫様ごっこがしたいの。幼稚園で、みんながお姫様ごっこのこと教えてくれたの。だいちは王子様だよ。だいち、い~い?」
肩で切りそろえた黒髪を揺らしながら、うるうるした茶色の瞳が、上目づかいで大地を見つめてくる。
(うっ・・。俺、これに弱いんだよな。いやなんて言えるわけないよ。)
実野里は、幼い頃から、可愛さと色気の使い方を知っているかのようだ。
実際、本人は今も昔も意識していないようだが・・。
父に甘えている、母親譲りなのかもしれない。
しかも、その必殺技を理解している大地は、4歳にしてはませているような気がする。
「いいよ。じゃあ~行こっか。お姫様お手をど~ぞ。」
二人で手を繋いで、この森で一番大きな樹に向かって歩いて行った。
実野里と大地は同い年で、家も隣同士だったので、家族ぐるみの付き合いだった。
好きだという感情に気付いたのは、4歳のときだった。
「みのり~。今日も大きな木の下で遊ぶの?」
少し茶色がかった、サラサラの短髪を風になびかせながら、大地が言った。
幼稚園が終わって、大地のお母さんの車で帰ってきたところだ。
行きは、実野里の母が担当している。
「うん!昨日はおままごとしたから、今日はみのり、お姫様ごっこがしたいの。幼稚園で、みんながお姫様ごっこのこと教えてくれたの。だいちは王子様だよ。だいち、い~い?」
肩で切りそろえた黒髪を揺らしながら、うるうるした茶色の瞳が、上目づかいで大地を見つめてくる。
(うっ・・。俺、これに弱いんだよな。いやなんて言えるわけないよ。)
実野里は、幼い頃から、可愛さと色気の使い方を知っているかのようだ。
実際、本人は今も昔も意識していないようだが・・。
父に甘えている、母親譲りなのかもしれない。
しかも、その必殺技を理解している大地は、4歳にしてはませているような気がする。
「いいよ。じゃあ~行こっか。お姫様お手をど~ぞ。」
二人で手を繋いで、この森で一番大きな樹に向かって歩いて行った。