SトロベリージャM
暫くして、ダイが戻ってきた。


「実野里~、戻ったよ。さぁ、行こう・・あれ?」


ベットの上に倒れこんだ姿が目に入り、慌てて駆けつけた。


「狼め、近づくな!寝顔を見るな!あぁ!俺の実野里、どうしたんだい!?」


「ダイ兄、もうそのキャラ止めない?てか、もうしなくていい。」


少し垂れ下がった目元をキリッと整え、ようやくダイが返ってきた。


「おい、実野里、どうしたんだ?」


「きっと、実野里ちゃん、キレちゃったんだね。僕たちがハサミになったせいで、どこかの糸を切ってしまったんだよ。」


「あぁ、実野里は強がりだが、本当はすごくデリケートだ。今も昔も変わらない。」


3人は、実野里の寝息を聞きながら、微笑み合っていた。


「じゃあ、行くな。玲、また、会社に遊びに来いよ。拓斗もな。」


「あぁ、わかったよ。気を付けて。」


「ダイ兄、またね。」


安定した腕の中で、実野里はお姫様抱っこをされ、別荘を出ていった。
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