SトロベリージャM
「実野里ちゃんは、ずっと、大地一筋やな。」


「うん・・。きっと、大地は帰ってきてくれる。もうひとりの偽物大地さんには悪いけど・・こうするしかないのよ。じゃあ、美代さんは、記事のこと、わたしの計画のこと、みんなに話してきてくれるかな？、これからは、定期的に集会を開くようにして、エデックの動きや今後のわたしたちの行動については、わたしから話すようにする。今の仕事もちゃんと続けるから、心配しないでね。売上だって、少しずつ伸びてきてるし、お客さんだって来るようになったんだから、これからが頑張りどきだよ。」


「実野里ちゃん、ありがとうね。そしたら、みんなに言ってくるな。」


農業で培った力強い手を振りながら、笑顔で店から出ていった。


（あっ、もう一回言っておこうか・・。）


急いでドアを開けて、実野里は叫んだ。


「美代さん！」


「なんや、どしたん！？」


少しの間、沈黙が流れる。






「エンターテイメントだからね～～！！」


寒く透き通った空気に、快活なわたしの声が響いた。
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