SトロベリージャM
その瞬間、ダイの鋭い目に焦りが見え始めた。


「ご・・ごめんなさい、わたし・・。」


(今まで、大地のことで泣いた姿を誰にも見せたことはなかった。なのに、どうして会ったばかりの人の前で涙が出てくるんだろう。彼が会って間もない人だから?わたしのことを何も知らないから、逆に安心するんだろうか?それとも、心の奥底で似た苦しみを抱いているのを感じたから?はっきりした答えは分からないけど、1つ言えることは、あなたの前では強がらなくて良いということ。)



今まで、堪えていたもがドッと押し寄せようとしていた。


目頭が熱くなり、ポタリ、ポタリと滴が落ちた。


視界も歪んで分からなくなった。




そのとき、実野里は温かいものに包まれた。





< 36 / 225 >

この作品をシェア

pagetop