SトロベリージャM
「その、呑気な顔、ムカつく。」


「ひ・・ひどいっ!!変って言われるほうがマシよ。わたしだって、人間なんだから、あくびくらい出るわよ。」


実野里は、見事に居直った。


すると、突然 別の声が聞こえてきた。


「ほらほら~。そこ、喧嘩しなぁい!」


社長登場。


(こっ・・ここで来る~!?)


扉の開く音も聞こえないくらい、2人の世界に没頭していたようだ。


「大地、お前、妬いてんだろ?実野理ちゃんが、男性社員の中で、可愛いって噂になってるから。」


「・・・」


ダイは無言だ。


「社長、それは何かの悪戯ですよ。」


内心、信じられなかったのもあるが、ダイへのフォローとして言った。


「疑うなら、自分で行って確かめて来い。」


「結構です!」
「だめだ!」


ソプラノとテノールが重なった。


社長は、呆れ顔になった。


「会って2日目なのに、何なんだ、その一体感は。どこでどうやって築いたんだ?」


(そう、よくよく考えてみると、まだ会ったばかりなのに、ダイといるとなぜか落ち着くんだ。別に何もしていないけど・・。)



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