ゆるふわなキミ
むかむか


「やっぱり最近なんかあったでしょ!」

朝。登校するとユカがいて、挨拶すると途端に怒りながら言われる。

「いつも楽しそうにニコニコしてる萌が、最近全然楽しそうじゃない!」
「ユカ……」

ユカといるときは本当に楽しいから、ついニコニコ顔になってしまっていたんだと思う。
そんな余裕すらないのか、今の私。

「なんでも話してよ。あたしじゃ萌の力になれない……?」

むしろ逆。
今ユカはバレー部のレギュラーになれてこれからだぞ!って頑張る時期。
そんな時期に、私のこんな些細な事で気を乱してほしくない。
でも……

「ユカ……ごめんね……」

ユカに優しくされると、気が緩んでしまう。
言いたくないのに。迷惑かけたくないのに。

「萌のバカ。謝るんじゃなくてそこはありがとうでしょ?」
「うん……ありがとう……実はね……」

私、やっぱりユカが大好きだ……


< 17 / 46 >

この作品をシェア

pagetop