ゆるふわなキミ
ばっ!と顔を上げるとゆるふわと目が合った。私の顔を見た途端にまたまた目を丸くするゆるふわ。そしてははっ、と笑った。
「いいなぁっ。やっぱりかわいいな萌ちゃんっ」
「な……な……な……な……!」
可愛いなんて言葉聞き慣れているはずなんだけど、耳がくすぐったくてますます頭が混乱してくる。
どうして?何で?なんかもうなにがなんだかわからないデス。
「ごめんごめん。落ち着いでほらっ」
ゆるふわがよしよしと私の頭を撫でる。さっきの真剣な顔とはうって変わって楽しそうにいつもの笑顔で。
「……なによぉ……子供扱いしないでよぉ……」
「萌ちゃん年下じゃないの?高1でしょ?」
「高2です!」
「じゃあ同い年だ。ははっ。なーんだ勘違いしてた。よーしよし」
「うー……!」
何を言ってもやめそうにないゆるふわに、唸り声を上げることしか出来ない私。
それを見てゆるふわはまた笑う。
「萌ちゃん犬みたいだなー。よーしよしよし。落ち着いてー」
「それはそっちの方が……って、いつまでしてるんですか!離れろ!」
「やーだーっ」
――!?――
息が止まった――