どうしようもない幼なじみに…



 桃花side

 大和、どんどん遠くなっていくなぁ…。楓も大和のこと好きだって言ってたし、そのうちどちらかが告白して恋人になってくのかな…。

 そう思うと、なんだか悲しくなった。

「どうしたんすか、桃花っち」

 大和の家を出たところで、凌太に声をかけられた。

「あ、凌太…」

「すごく暗いっすけど…喧嘩っすか?」

 私は首を振った。

「大和、楓のこと好きなんだって」

 私が言うと、凌太は

「気にしなくてもいいと思うッスけど」

 そう言った。

「え?でも…」

「俺は大和っちの幼なじみっすから。大和っちの考えてることなんてお見通しっすよ」

 私は幼なじみだけど、大和のことも凌太のことも全然わかんないよ?

< 127 / 166 >

この作品をシェア

pagetop