どうしようもない幼なじみに…



「あぁそうだよ!俺は桃花のことがまだ好きだ!」

 俺は吼えた。

「じゃあ、思い伝えたらどうっすか?」

「…できるかよ。俺は散々アイツのこと傷つけてんだぞ。アイツの体触ったり、アイツのこと好きなのに他の女が好きだって言ったりもした。学園祭の時には、マネージャーやめさせるまでに追いつめた。こんな俺に、アイツと一緒にいる資格なんかねぇ…っ」

 俺は頭を抱えた。

 桃花の悲しそうな顔が脳裏に焼き付いて離れない。笑顔が思い出せない。

「いいじゃないっすか。二人はずっと一緒にいた幼なじみなんすから。謝ったら、またやり直せるっすよ」

「簡単に言うなよ」

 俺は立ち上がって凌太を睨んだ。

「俺だから言えるんす。何人の女の子と喋ってきたと思ってるんすか。女の子の心は複雑だけど、直球には弱いんす。直球で褒めて仲直りすればいいじゃないっすか」

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