どうしようもない幼なじみに…
桃花side
顔が熱い。
「何だろね、あれ。珍しく放送がかかったと思ったら…あれって大和君と凌太君の声でしょ?」
楓が隣で言った。私は顔を手で覆った。
な、何なのよ、この放送は!
なんで私の名前が出てくるの!?
っていうか、大和…――
『勇気を出さなきゃ何もできないっすよ』
私のこと…?
『わかったよ、告ればいいんだろ?』
大和の声がスピーカーから聞こえた。
『はい、熱い告白ありがとうございましたー』
スピーカーの向こうで番組の司会者っぽく放送する凌太の顔が脳裏に浮かんで私はクスっと笑った。