どうしようもない幼なじみに…



 大和side


「何言ってんだよ?まだ俺告ってないけど」

 俺が言うと、凌太が放送器具をいじる。

「残念ながら、大和っちの秘密はたった今、全校放送で暴露されちゃったっす」

 え?

 俺は耳を疑った。

「まさか、てめっ…」

「誤解っす!俺じゃなくて!さっき大和っちの箒が当たったんっす!」

「なんで教えてくれなかったんだよ!桃花に全部聞かれちゃったんじゃねーかよ!」

 俺は凌太の金髪を思い切り引っ張った。

「痛い!痛いっす!手加減してくれっす!」

 その時、凌太をシバく俺の視界に、桃花が映った。

 桃花がゆっくりとした足取りで放送室の前を通って行く。

 俺は凌太を離して放送室を飛び出した。

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