どうしようもない幼なじみに…



 俺の言葉に桃花の体が少し動いた。

「…大和…?」

「さっきの放送で俺が言ったことは本当だよ、桃花。俺はオマエのことが好きだ」

 俺は桃花を抱きしめる腕に力をこめる。

「…だよ。…私も、大和のこと、好きだよ…?」

 桃花の小さな声に、俺は満足した。

「ありがとう、桃花」

 桃花は暫く何も言わなかったが、やがて

「離れて…?」

 さっきより小さな声で言った。

「え?」

「離れてくれない?」

 桃花の言葉に、俺は戸惑った。

「なんでだよ?」

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