どうしようもない幼なじみに…
☆
結局、私は大和に負けた。
点差は三点。でも、物心つく前からバスケしてた大和にたった三点負けただけならいっか…――って、よくないよ!
相手がいくら強いからって、開き直るのだけは絶対ダメだってば。
「どうしたんだよ、負けたのがそんなに悔しいか」
大和が顔を覗き込んできた。
「バッ――別に、そんなんじゃないんだし!」
私はボールを拾い上げてふと携帯電話を開けた。
「あ」
既に二時半。
家出てから一時間半以上経ってるよ。
「ん?どうかしたか」
「母さん待たせちゃったかも!私、帰るね!」
私は公園を飛び出した。