どうしようもない幼なじみに…
「やっと反応した!」
桃花が嬉しそうに言う。
「聞いて、凌太がね、男バス入るって!」
俺は何の話かわからず、しかめツラをしてみせた。
「俺、二人と同じ学校に入るんじゃん?それで大和っちと同じ部活に入る。だって俺もバスケ好きだしさ?」
俺はそっけない返事をした。
「何そのリアクション!あ、もしかして大和、人気者の座を凌太に取られるのが嫌なんでしょ」
「え。大和っち、人気者なんだ?」
凌太が目を丸くして。
「うん、女子の間では人気なんだよ。こんな無愛想なのにね」
「へぇーえ、大和っちがねぇ」
何だよ、何二人で盛り上がってるんだよ。
「俺、帰る。凌太は止血するまで桃花といれば?」
俺は立ち上がった。