どうしようもない幼なじみに…



「俺が言ってる勝負は、どっちが桃花っちの恋人にふさわしいかっていう勝負」

 心臓が高鳴った。

「ま、今の時点では俺が勝てそうじゃん?」

 凌太はそう言って俺から離れると。

「じゃ、また明日練習で会おうな!」

 大声で言った。

「お、おぅ」

 俺は右手を軽く上げて手を振ると、桃花の家を出た。

 でも、最初から決まってる勝負なのに、なんで凌太はあんなこと提案してきたんだろう?

 俺は疑問を抱えながら帰路についた。

< 36 / 166 >

この作品をシェア

pagetop