どうしようもない幼なじみに…
大和side
翌朝は雨だった。
傘を差して学校の体育館に行くと、話し声が聞こえた。
「桃花っち、今日は練習の見学しに来たんだ?」
「うん」
「そういえば、いつからマネージャーになってくれるの?」
桃花っち、の呼び方からしても会話しているのは凌太と桃花だろう。
「六月から…かな」
「そっか。楽しみだなぁ、六月!」
凌太がはしゃいでいる。
俺はUターンした。
「…にしても、大和遅いねぇ。いつもならもっと早く来て、シュート練とかしてそうなのに」
後ろで桃花が俺の話題を切り出して、俺は歩く足を止めた。
「確かに。大和っちってばまたサボってたりするのかな?」
俺は体育館に足を向け、歩きだした。