どうしようもない幼なじみに…



「あー、そういやあるんだっけな、合宿」

「うん。まだ皆には内緒だけど、今年の合宿は二回やるんだよ」

 俺は耳を疑った。

「今、なんて?」

「うん?夏休みの始めと最後に合宿するの。最後にいい民宿泊まりたいから、最初の合宿は学校でやるんだよ」

 学校!

 俺は驚いた。

 驚いて声さえ出ない。

「学校で…って、マジかよ」

 ようやく出た声を振り絞って言う。

「うん。だって無料だし。あ、料理は私の手作りね!」

 そういや俺、幼なじみなのに桃花の手料理食ったことねぇな。

「オマエ、料理うまいのか?」

「絶対、ぎゃふんって言わせてやるんだから!」

 桃花が張り切って言った。

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