どうしようもない幼なじみに…
私は起き上がった。
「誰?」
返事はない。
今、ドア開く音…した、よね?
怖くなって、布団を掻き集める。
そのとき、首筋に生暖かい吐息がかかった。
「きゃ―――もがっ」
悲鳴を上げかけたところで、口を押えられた。
「声出すな」
耳元で、囁かれる。
「だ、大ちゃん…?」
「声出すなっつってんだろ」
絶対、大ちゃんだ。
私は、相手が幽霊じゃないってわかってホッとした。
「…桃花、オマエだけ保健室なんてズルいぞ。俺もここに泊まらせろ」
大ちゃんが言った。
「…―――ヤラしいことはしないから」