どうしようもない幼なじみに…
浴衣を持ってレジに行ったら、凌太もついてきた。
「あれ?どうしたの?大和は?」
「…俺が払うよ」
凌太が財布を出して囁く。
「ありがと。でも、大和は?」
私の質問に、凌太は悲しそうな顔をした。
「桃花っちは、大和っちのこといつも気にかけてるよね」
言われた途端、なんだかドキッとした。なんでそんなこと、凌太が気にするのかな…?
「べ、別に嫉妬とかじゃないから。ただ、桃花っちは、大和っちのこと…好きなんスか?」
私は首を捻った。
そういえば、そんなこと考えたこともないや。
大和はただの幼なじみとしか思ったことないっていうか…。
「ただの幼なじみ、だと思う」
「思うってなんスか、思うって!」