どうしようもない幼なじみに…
後輩の中で、キャプテンにタメ口利くのは大和だけだと思う。
大和は汗を床に落としながら歩いてきた。
「桃花ー!タオル!」
大和はそう言って右手を出してきた。
アイドルの凌太の汗は「爽やか」ってイメージはあるんだけど、色黒の大和の汗は「熱血」って感じでやっぱりひく。
私は椅子から立ち上がって後ずさった。
「え!?ちょっ…桃花!?なんで逃げんだよ!」
大和が言うけど、私は気にしない。
出口まで逃げた。
「ちょっ…タオル!汗ふきたいんだってば!」
「タオルは椅子の下!私持ってないから!」
私はさっきまで座ってた椅子を指さした。
大和は戻って行ってタオルを出すと汗を拭いながら戻ってきた。
「こっち来ないで!」
「あぁ!?なんだよ意味わかんねー!」