どうしようもない幼なじみに…



「何コレ!無茶苦茶うまいんだけど!」

 俺の言葉に今川さんが細い目を見開く。

「大和、嘘つかんでええねんで?」

 俺は首を横に振った。

「いや、マジでうまい」

 世界三大チーズみたいな味がするようなしないような。

 とにかくうまい。

 見た目は名もなき異臭を放つ料理なのにな。

「じゃ、俺も食べるっす。まずかったら大和っち、承知しないっすよ?」

 凌太は俺に言ってえぐい料理を食べる。

 音をたてて料理を飲み込んだ凌太は瞬きを四回くらいして

「あ、うまいじゃん」

 たった一言の感想を述べた。

 それに続いて皆も料理にありつく。

 …料理の味って、見かけにはよらねーんだな…。

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