どうしようもない幼なじみに…



 大和の肌から、石鹸の香りが漂ってくる。

 力づく、ってのがモットーなのかわかんないけど、私は強引に大和の腕に閉じ込められた。

「桃花、合宿part1ん時はごめん」

 大和が耳元で囁いた。

 もしかして、あれかな。暴力事件の謝罪?

 なんて思っていると、そうでもなかった。

「オマエのサイズ疑ってごめん」

 大和の言葉に、鳥肌が立った。

「は?ちょっと、何言って…「着やせしてただけだな、オマエ。浴衣着てるとさ、それが一目でわかる」

 心臓がバクバク音をたてる。

 なんでこんなにバクバクいってんのかはわからない。てゆーか、なんで私はセクハラ発言にときめいちゃってるわけ!?

「今のオマエさ、俺の大好物だわ」

「は?私は人間だよ?女子だよ?大好物…って、食べれるわけないじゃん!食べてもまずいと思うよ!?」

 私が慌てて言うと、耳元で大和がらしくない甘い声で言った。

「バーカ」

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