野獣に魅せられて・・・

・・・

それから数日後。

休日に、矢野先生に呼び出された。

休日だって言うのに、

一体何の用があるのか、

・・・

待ち合わせした喫茶店で、

待つこと数分。

・・・

矢野先生が姿を現した。

「呼び出したのに、遅れてすまない」

そう言って詫びる矢野先生。

オレは笑顔で首を振る。

・・・

「いいえ、それよりどうかしたんですか？

おれ、仕事で何か間違いでも？」

そう問いかけると、

矢野先生は首を振り、

オレに紙を一枚手渡した。

・・・

オレはそれを見て固まる。

・・・

どこにもなかった写真は、

矢野先生の手中にあった。

・・・

「高校時代、玲奈と付き合っていたのか？」

全く表情を変えることなく、

矢野先生が問いかけてきた。