SUGοЯοKU


次の日になり学校へ向かった。明日香は、大きな荷物を肩にのせいつもよりゆっくりなペースで歩いた。明日香の後ろから早歩きで誰かがきた。


『おっはよぉー。明日香荷物多くない??ウチのこーんなけだよぉ!』

明日香の親友の松山夏子(まつやまなつこ)だった。夏子は、自分の荷物を明日香にみせた。夏子の荷物は、明日香の3分の1程度だった。夏子の荷物の中には、衣類(半袖3枚、下着類、ズボン3枚、靴下3足)、シャンプ&リンス、ボディソープ、携帯、お金…。必要なものしかもっていなかった。それにくらべて明日香の荷物は、いらないものばかりだった。雑誌にジグソーパズル、読みかけの小説…。1人で使うものばかりもってきていた。

2人は、学校に着き、待ち合わせ場所の体育館にいった。2人が体育館についたのは、待ち合わせ時間の10分前だったので、体育館には、200人以上の生徒でいっぱいだった。

『なんか…怖くない?』

『なんで?』

『だって…旅行先教えてもらってないんだよぉ』

『それわかるー。お母さんも連絡先わかんないから怖いって…』

明日香達の近くにいた違うクラスの人達が話していた。明日香もそんなことを昨日思っていた。あんな200人以上の生徒に何かあったら学校は、保証できるのだろうか??明日香の顔は、変わった。眉間にしわがよった。

『明日香、どうしたん?そんなにしわ寄せて。』

『いやぁ…旅行先教えないってなんか怖いなぁ…って思って…。』

『あれじゃない?あの…ミステリーツアーとか??』

ちょっぴりおバカな夏子は、夏子らしい答え方をする。今、旅行会社で安い値段で提供するミステリーツアーという旅行が流行っていた。でも、普通の旅行会社は、どこの国かは、教えてくれないが、南国かなど、だいたいのことは教えてくれる。やっぱりおかしい。明日香は、そう思った。

『実歩ちゃんだぁ。』

『マジで?』

『加々美がくるなんて…。』

『加々美って仕事で学校全然こなかったよなぁ…』

体育館の生徒達は、騒ぎだ。芸能活動でいそがしい加々美実歩(かがみみほ)

『実歩ちゃん、久しぶりー』

明日香の横にいる夏子が実歩に手をふった。実歩は、夏子に手をふりかえしながらこっちに向かってきた。実歩は、中学3年の時から芸能活動をしていて、高校1年の夏にこっちに引っ越してきた。実歩は、こっちにきてから仕事が徐々に増え、学校にくることが徐々にへっていった。テレビの影響やはりあるのか、実歩の人気は、スゴかった。
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