SUGοЯοKU
明日香は、井上の武器ももっていった。涙は、流していない。
『ピンポンパンポーン。8時30分になりましたぁ!今日のゲームは、終了です。今からは、人と闘うのは禁止!もし、闘ったら長野くん?っていう人のようになっちゃうからねぇー。じゃあ、バイバーイ』
闘い…。こんなものをどうして私達がやらないといけないの?どうしてみんなが死んじゃうの…。
また涙がこみあげる。今日は、何度泣いたのだろう…。数えきれないほど泣いた。
『夏子……夏子!!』
明日香は、夏子を思い出した。あの時以降夏子とは、連絡をとれていない。夏子は、今何をしてるのか心配だった。夏子は、安全な場所にいるといっていた。明日香は、森の奥に走っていった。
夏子…夏子…
森の奥には、綺麗な湖があった。花も草も木も綺麗だった。足跡もなく誰も踏み入れといないような感じがした。明日香は、湖に手をいれた。水をすくい、口にいれた。今日初めての水分補給だった。生き返る気がした。ずっと走って、叫んで、泣いて…。精神的に疲れていた。明日香は、草の上に横になってねてしまった。