とある彼女のはなし

胃液が口から出そうだ。

明日は晴れだとテレビが言っている。次は面白そうな番組の予告が流れ、弟の笑い声が響く。わたしは晩御飯ができるまで何をするわけでもなく自分の机の前で座って待っている。

わたしのいつもの日常。

苦痛な儀式が始まる前の懺悔の時間。

部屋に広がる油の臭いは、わたしの頭のなかをおかしくさせるものでしかなく、炊き上がるお米の臭いは余計にそれを増幅される。



わたしは
食べ物に対して嫌悪感を抱いて
そして生ゴミとして見ていた。

ここ数年空腹なんてなく、頭のなかは夜中に吐き出さなくてはという使命感に燃えていて胃のなかは水で膨らんでいる。


なんでこんなことになったのか
こんな目に合わなければならないのか

繰り返し、繰り返し、繰り返し
自問自答している。








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