ロンリーファイター
「…プレゼント、開けてもいい?」
「いいっすよ。そんな大した物じゃないっすけど」
袋を開け、中を取り出す。すると中から出てきたのは、可愛くラッピングされたマグカップ。
「これ…」
「椎菜さん、いつも会社で紙コップ使ってるじゃないすか。皆マイカップあるのに勿体無いと思ってて」
「……」
ピンクの花柄の、可愛らしいそのカップを手に取っては眺める。
「可愛い…」
わざわざこれを買いに行って、選んでくれて渡しに来てくれた。
「…椎菜さんに、似合うと思って」
そう、私のことを考えてくれた。