ロンリーファイター



「……」



そんな俺と椎菜さんを、滝さんの目はじっと見つめる。



「?どうかしました?」

「ん?いや何でも」

「??…あ、私ちょっとトイレ」



そんな滝さんを気にするでもなく、椎菜さんは席を立った。



「……」

「….…」



その場には、無言の二人が残される。



(気まずい…)

ていうか俺、何でここについて来ちゃったんだろ…いや、でもまぁ誘われたし、二人で呑みに行かれるのも気になるし、ってまた二人の仲気にしてるし。



「田口」

「?はい?」

「お前さぁ、椎菜のこと気になってるだろ」

「…は?」


すると不意に滝さんは口を開いた、かと思えば突然のその一言に心臓がドキリと跳ねる。


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