ロンリーファイター
「椎菜さん、酒強いっすよね」
「まぁ元々弱くはないし、…酒飲み歴も違うからねぇ」
「……」
自虐っぽく呟く私に、その目はじっとこちらを見つめる。
「…そうやって年齢のこと自虐っぽく言うのやめたらどうっすか」
「え?」
「黙ってれば可愛いのに、台無し」
「かっ…!?」
か、可愛い…!?
解いてある私の毛先で遊ぶように指を絡める彼から発せられた言葉に、またも顔は真っ赤になっていく。
「うん、可愛い」
「なっ、なななっ、何をいきなりっ…」
「……」
そして距離をつめて近付く顔に、思わず視線をそらす。