ロンリーファイター
「誰!?」
「え!?」
派手なメイクにミニスカート、そして生足…と若々しさを感じる格好をしたその子は、わたしを見るなり不機嫌な顔つきでズカズカと部屋へ上がりこむ。
「ちょっと涼平!!この人誰!?何でいるの!?」
「ん〜…」
「起きなさいよ!!ちょっと!!」
「あ、そんな無理矢理叩き起こさなくても…」
「あんたは黙ってて!ほら起きなさいよ涼平!!」
そしてバシバシと彼の頭を叩き、力ずくで田口くんを起こした。
騒がしさと叩かれたことにようやく目を覚ました田口くんは、眠そうな目を彼女へと向ける。
「…何してんの…」
「何って涼平が学校来ないから迎えに来たんじゃん!!そしたら何!誰これ!!」
「え、えーと…」
「誰って…会社の上司?」
上司、?
「ただの上司が何でついさっきまで一緒に寝てました、って顔でここにいるわけ!?」
「何でって…何で?」
何で、?
「はぁ!?何それ!!わけわかんない!!」
「いや、俺も昨日酔っ払っててよく覚えてなくて…」
「……」
覚えて、ない