ロンリーファイター



ー…



(…結局この時間になっちゃった)



残業を終え涼平くんの家を目指し歩く夜、腕時計の針が指す時刻は10時すぎ。



仕事の後にこうして会う人がいるっていいなぁ…今までは仕事の後は一人でビール飲んで適当に寝て、って毎日だったし。

こんな風な毎日が過ごせるようになるなんて、想像出来なかった。



「〜♪」



軽い足取りに鼻歌混じりで、着いた涼平くんのアパート。



「……」



すると、アパートの一階の角部屋…涼平くんの部屋のドアの前に立っていたのは一人の若い女の子。

濃いアイメイクにキャラメルブラウンのツヤツヤのロングヘア。美人、その印象を強く受ける顔立ちの女の子は、アイラインで囲まれた目でじろりとこちらを見た。



< 224 / 333 >

この作品をシェア

pagetop