ロンリーファイター



「…はい、着いたよ」

「稲瀬さん、降りるっすよ」

「はーい…あ、おかね…くれじっとかーどで」

「それ社員証っす。俺が払うんでさっさと降りてください」

「うー…」



そんな心地良い時間はあっという間なもので、アパートについたタクシーに急かされるように降りた。



「部屋は?」

「にかい…にーまるいち…」

「201…」



そして田口くんに体を支えられようやく着いた自宅で、鍵を開けドアを開けた瞬間私は家の中へ倒れ込む。



< 24 / 333 >

この作品をシェア

pagetop