ロンリーファイター



「あー…もうげんかい、ねる…」

「ちょっと。ここで寝たら風邪ひくっすよ」

「かぜなんてもうよねんくらいひいてないっての!」

「それは健康体で何より…勝手に家あがりますよ」



そんな私を田口くんは腕を引っ張り、奥の部屋へと連れていく。



「じゃ、無事送り届けたんで俺帰るっす」

「んー…」

「ちゃんと着替えて布団で寝てくださいよ」

「んー…」

「わかってます?」

「…あつい」

「は?」

「もーあつい!ふくじゃま!ぬぐー!」

「…ちょっと」



シャツを脱ぎ出す私に、田口くんは私の右腕をパシッと掴む。



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