ロンリーファイター
二度目は、24歳の時。
この会社に入社して2年目の頃、仕事で知り合った取引先の女の子。
『もっと一緒に居たいなー』
『じゃあ、結婚する?』
『本当!?』
またもそんな軽いペースで決まった結婚。つくづくその言葉の重みを知らない奴だと自分でも思う。
けれど当時は下っ端で、仕事に必死だった自分。
残業、飲みの付き合い、出張…彼女に構う暇もなく放置して、そんな生活を続けて1年と半年のある日、帰った家には彼女も荷物もいなくなっていた。
『もう耐え切れません』
その置き手紙と、緑の紙を残して。