ロンリーファイター

3.






「ー…はい、わかりました。ありがとうございます、失礼します」



ーガチャ、

それから土日の休日が明け、週の始まり月曜日。オフィスには、いつも通り仕事に追われる自分がいた。



(次は横浜店に電話…)

書類を見ながら電話片手に頭を働かせていると、不意に視界に入るのは部屋の端で伝票確認をしている田口くんの姿。



「……」



彼は、今日もいつも通りだ。



…一方で、私は気まずい。

よくよく考えれば、泥酔して嘔吐するなんて醜態を晒しているわけで…



影で言いふらされてたらどうしよう、なんて気まずさや心配、恥ずかしさ、ほんの少しの緊張…と、色んな気持ちがごちゃ混ぜだ。



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