ロンリーファイター
あの後家のゴミ箱みたら田口くんのジャケットがすごいことになって捨てられてたんだよね…
安いものって言ったって服を一枚ダメにしちゃったことには変わりないわけだし。
そんな気持ちから食らいつく私に、断る田口くん。そんなやりとりでは埒があかないと判断したのであろう、彼は少し考えては口を開く。
「…じゃ、弁償はいいんで飯連れて行ってください」
「?食事?」
「俺貧乏学生なんで。服よりそっちの方が助かるっす」
「うんわかった!ご馳走する!」
「じゃあそれで。いつ空いてます?」
「えーと、今日は遅くなりそうだから…明日くらいなら」
「明日…は俺学校行くからバイト休みなんで、じゃあ8時に駅前で」
「うん、わかった」