ロンリーファイター
ー…
「どういうことだこれは!!」
部長の怒鳴り声が突如オフィスに響き渡ったのは、それから数日が経った木曜日の夕方のこと。
「?どうかしましたか?」
「どうもこうもっ…明日の会議で使う資料が全く作られてないぞ!?」
「は!?」
そう言われパソコンのページを開けば、そこのデータはまっさらなまま。
「これでは明日の会議どうしろと言うんだ!担当は誰だ!?」
「あ、はぁい。瞳ちゃんから担当を引き継いだのは私ですぅ」
「峰岸!お前…」
「けどぉ、稲瀬さんから資料作ってなんて頼まれてないんで知りませんでしたぁ〜」
「!?」
ぬけぬけとそう言い放つ彼女に、私は驚いてその顔を見る。ところがその可愛らしい顔に浮かべられたのは、嘲笑うような笑み。