ロンリーファイター
「俺、あの人のこと好きっすよ」
「!」
「仕事バリバリやって前向きで、胸張って仕事してますって感じで格好良いじゃないっすか」
「……」
(好きって…そっちの意味か)
嬉しいような、がっかりしたような…
けど、変わらずその目は真っ直ぐに
「自分たちも、陰湿なことしたり結婚相手探したりする前にやるべきことがあるんじゃないっすか?」
「なっ…」
「あ、あと…香水つけすぎで臭いんで、もうちょい控えた方がいいっすよ」
「!!」
「じゃ、」
言いたいだけ言うと休憩室を出て、こちらに気付くことなくスタスタと反対方向へと歩いていく。