もう一度、キミと。


「この道………」

思わず呟いてしまった。

「そうだね、とっても懐かしい。でも今日行くとこはちょっとずれるんだ」


そう、この今歩いている道は、僕らが通い続けた音楽教室の道だった。


「でもね、今日はそっちには行かないで違うとこ」


本来なら真っ直ぐ進む道を曲がる。

僕らは大通りに面してる音楽教室の、一本奥の道に入った。


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