もう一度、キミと。
「いやいやいや!あと2ヶ月しかないですし!それと僕、もうピアノ弾いてないんですよ」
「うん、だから今から練習しようよ」
ね?と真音は僕に笑いかける。
ほんと、真音は僕がその笑顔に弱いのを知っているのかな。
「やってほしい曲とか、決まってますか?」
「お、やってくれるのかな」
「ブランクがあるから、間に合うかわかりませんが…」
そうだ、僕はもうほとんど弾いていない。
きっと以前みたいに楽譜を渡されてすぐ弾けないだろう。
それでも、やってみたいという気持ちがあった。