もう一度、キミと。
「なんか…ごめんね。私の意見で水族館って決まっちゃったようなものだったし。ちょっと強引だったよね」
僕の隣にきて水槽を見ながら大森さんは言った。
「ううん、久しぶりに来たから楽しいよ。気にしなくて大丈夫だよ。ほら、和也と高梨さんなんかすでにどっか行っちゃったし!」
僕は笑っていたけど、彼女は笑っていなかった。
「そうかな…。でも、さっきから浅川君、ずっと寂しそうだし…。それに………」
ためらいがちに、彼女は言った。
「ずっと真音ちゃんのこと、目で追いかけてるから…」