もう一度、キミと。
「…そんな、無理して変わろうとしなくていいと思うよ」
小さく僕に向かって笑う真音。
もっと気のきいた言葉が僕の口からは出てこない。
「でも今なら、変われそうな気がするの」
バスは僕らの街に着いた。
皆順々に外に出ていく。
僕と真音は最後にゆっくりバスの外に出た。
現地解散なので、もう皆ポツポツと帰っていた。
見るからに和也と高菜さんは一緒に帰りそうだし、もう悠哉はここにはいなかった。
「………帰ろっか」
僕の後を、真音は着いてきた。