只今、黒天使に仕えてます
「黒天使だ!? ……なんだそれ」
俺は、あからさまな疑い顔を顔面に貼り付け、まるで、今まで中に人間が入っていると思っていたヒーローショーのヒーローの中には、本当に宇宙のM何星雲から来た宇宙人が入っていたことを知ってしまった思春期の子供みたいな気持ちになった。 (……なんじゃそりゃ?)
「天使とは、神に定められし人間世界の均衡を整える種族。まあ、バランスを取ってやってるみたいなことだな」
デアはうんうんと頷きながら、喋った。
そんなデアに俺は、皆が気になってると思う質問をぶつけてみた。
「俺っていうか。今の人類のほとんどは、天使っていう存在は『白』のイメージが強くあると思うのだが」
「そんなん、ただの人間の勘違いだ。 白は、悪魔だ。黒天使の対となる種族 『白悪魔』俺たちの敵だ」
……勘違いで一蹴された。
『黒天使』に『白悪魔』か、まるで皮肉な名前だな。
「で、お前はこれから俺をどうするんだ。 黒天使っていうことは、天国にでも連れてくのか」
それを聞いたデアは、『何を言ってるんだ。 まったく君はどうしようもない馬鹿野郎のようだな』 と言わんばかりの顔をして、
「何を言ってるんだ。 まったく君はどうしようもない馬鹿野郎のようだな」
……言わんばかりというか、本当に言いやがった!!
「『ようだな』って、お前まだ、まったくキャラが決まって無いようだな!!」
俺の『的確なテクニカルツッコミ』に『無視』という、返しを決めたデアは、そのまま話を続けていた。
「んなことしたら、助けた意味ねぇだろ。別にどうも、しねぇよ。早く帰れ 俺はこれでも猫の手でも利子つけて貸したいくらい忙しいんだよ」
「猫の手を利子つけて売りつけるくらい暇の間違いじゃないのか!?」
そのツッコミの間に、デアは本当に というか 普通に忙しいのか、既にこちらに背を向け立ち去ろうとしていた。
「っちょ。ま、お前。待ってくれ。」
まあ、俺も、人間であるからには、ちゃんと道徳もわきまえていて、要するに、命を救ってもらったからにはその恩を返さなければ。という、当然の考えである。
「お前の役に立ちたい。何か俺に出来ることかあるなら、何でも言ってくれ。出来る限りの事はする」
俺は、立ち去ろうとするデアの前にたち塞がり頭を下げた。
「できる限りねぇ、 なら俺の用事を手伝ってくれるのは無理そうだな、出来る限りなら」
「お願いだ。できる限りはする、させてくれ」
「無理だな」
「させてくれ」
「無理だな」
「させ手暮れ」
「無理棚」
………
……
…
「……何でもする」 俺の方が折れた。
「ほぉー、何でもか。ほんとにいいのか?」
デアが試すような口調で俺に問いかける。
デアの顔は、下を向いてる俺には、分からない。
「出来る限りのことならする。お願いだ。このまま立ち去られたら後味が悪い(あと、個人的にお前に借りを作っときたくない)」
()の所はもちろん声には出さない。
「なら頼んじゃおうかな♪ 俺らの事を」
『俺ら』というワードに少し疑念を抱いた俺は、垂れていた頭を上げることにした。
俺が顔を上げると、そこには、
黒天使と言いながら、まさに悪魔。サタンの微笑みを浮かべる。デアの姿があった。
俺は、いまさらながらこいつに後味の良さを求めたのを深く後悔した。
最初の会話は、ここに繋がる会話である。
俺は、あからさまな疑い顔を顔面に貼り付け、まるで、今まで中に人間が入っていると思っていたヒーローショーのヒーローの中には、本当に宇宙のM何星雲から来た宇宙人が入っていたことを知ってしまった思春期の子供みたいな気持ちになった。 (……なんじゃそりゃ?)
「天使とは、神に定められし人間世界の均衡を整える種族。まあ、バランスを取ってやってるみたいなことだな」
デアはうんうんと頷きながら、喋った。
そんなデアに俺は、皆が気になってると思う質問をぶつけてみた。
「俺っていうか。今の人類のほとんどは、天使っていう存在は『白』のイメージが強くあると思うのだが」
「そんなん、ただの人間の勘違いだ。 白は、悪魔だ。黒天使の対となる種族 『白悪魔』俺たちの敵だ」
……勘違いで一蹴された。
『黒天使』に『白悪魔』か、まるで皮肉な名前だな。
「で、お前はこれから俺をどうするんだ。 黒天使っていうことは、天国にでも連れてくのか」
それを聞いたデアは、『何を言ってるんだ。 まったく君はどうしようもない馬鹿野郎のようだな』 と言わんばかりの顔をして、
「何を言ってるんだ。 まったく君はどうしようもない馬鹿野郎のようだな」
……言わんばかりというか、本当に言いやがった!!
「『ようだな』って、お前まだ、まったくキャラが決まって無いようだな!!」
俺の『的確なテクニカルツッコミ』に『無視』という、返しを決めたデアは、そのまま話を続けていた。
「んなことしたら、助けた意味ねぇだろ。別にどうも、しねぇよ。早く帰れ 俺はこれでも猫の手でも利子つけて貸したいくらい忙しいんだよ」
「猫の手を利子つけて売りつけるくらい暇の間違いじゃないのか!?」
そのツッコミの間に、デアは本当に というか 普通に忙しいのか、既にこちらに背を向け立ち去ろうとしていた。
「っちょ。ま、お前。待ってくれ。」
まあ、俺も、人間であるからには、ちゃんと道徳もわきまえていて、要するに、命を救ってもらったからにはその恩を返さなければ。という、当然の考えである。
「お前の役に立ちたい。何か俺に出来ることかあるなら、何でも言ってくれ。出来る限りの事はする」
俺は、立ち去ろうとするデアの前にたち塞がり頭を下げた。
「できる限りねぇ、 なら俺の用事を手伝ってくれるのは無理そうだな、出来る限りなら」
「お願いだ。できる限りはする、させてくれ」
「無理だな」
「させてくれ」
「無理だな」
「させ手暮れ」
「無理棚」
………
……
…
「……何でもする」 俺の方が折れた。
「ほぉー、何でもか。ほんとにいいのか?」
デアが試すような口調で俺に問いかける。
デアの顔は、下を向いてる俺には、分からない。
「出来る限りのことならする。お願いだ。このまま立ち去られたら後味が悪い(あと、個人的にお前に借りを作っときたくない)」
()の所はもちろん声には出さない。
「なら頼んじゃおうかな♪ 俺らの事を」
『俺ら』というワードに少し疑念を抱いた俺は、垂れていた頭を上げることにした。
俺が顔を上げると、そこには、
黒天使と言いながら、まさに悪魔。サタンの微笑みを浮かべる。デアの姿があった。
俺は、いまさらながらこいつに後味の良さを求めたのを深く後悔した。
最初の会話は、ここに繋がる会話である。