神龍と風の舞姫
2
舞姫の意地
暗い、暗い闇の中
ただ、一人佇んでいた
なぜここに居るのかもわからぬまま
でも自身がそこに居ることを認識した途端、足元に波紋が広がる
大きく、大きく広がる波紋はとどまることを知らない
(ここは…?)
ふと違和感を覚えて辺りを見渡すが、何の気配もない
「…海斗?」
たとえ世界のどこに居てもその存在を感じることができる忠誠者という存在の彼を呼ぶ
けれど返事はおろか、気配すら感じる取ることができず
しるふは、少し焦燥感を覚える
動こうにもここがどこだがわからないし、何より何かが動くことを拒んでいるかのように足が動かない
しるふの焦った心に反応したように、また波紋が広がっていく
「…っ。海斗!!」
せめてその気配だけでも感じ取れれば安心できるのに
こだまする自分の声を虚しさとともに聞きながら、必死に海斗の気配を探る
瞬間ー
突然大きな手に口元をふさがれ、引き寄せられる
「…ッ!!!」
声にならない声が闇夜に響いた
ただ、一人佇んでいた
なぜここに居るのかもわからぬまま
でも自身がそこに居ることを認識した途端、足元に波紋が広がる
大きく、大きく広がる波紋はとどまることを知らない
(ここは…?)
ふと違和感を覚えて辺りを見渡すが、何の気配もない
「…海斗?」
たとえ世界のどこに居てもその存在を感じることができる忠誠者という存在の彼を呼ぶ
けれど返事はおろか、気配すら感じる取ることができず
しるふは、少し焦燥感を覚える
動こうにもここがどこだがわからないし、何より何かが動くことを拒んでいるかのように足が動かない
しるふの焦った心に反応したように、また波紋が広がっていく
「…っ。海斗!!」
せめてその気配だけでも感じ取れれば安心できるのに
こだまする自分の声を虚しさとともに聞きながら、必死に海斗の気配を探る
瞬間ー
突然大きな手に口元をふさがれ、引き寄せられる
「…ッ!!!」
声にならない声が闇夜に響いた